2017年08月04日

“オーバー・サーティー打線”の巨人がうら

巨人打線に未来はあるのか。3日のヤクルト戦(神宮)は、好調の攻撃陣が3本塁打を含む計12安打を放ったが、投手陣の相次ぐ乱調が響き、5―7で最下位相手に痛い逆転負けを喫した。それでも固定しつつある打線は4試合連続の2桁安打を記録するなど、一時の貧打状況は脱出。とはいえ平均年齢30歳超えの状況では、素直に喜べない。今回の対戦でも、巨人サイドから熱い視線を浴びる若ツバメがいた。

 初回に4点、2回にも1点を追加して5―0の楽勝ムード。だが先発の内海がピリッとせず、5回3失点なら、2番手・桜井も2失点で5―5の同点とされると、3番手・西村がバレンティンに痛恨の勝ち越し2ランを被弾。そのまま押し切られ、連勝は5でストップした。

 悔しい逆転負けに、由伸監督は「攻撃は最初は良かったけどね…」。ただ4試合連続2桁安打と好調を維持していることには「(調子が)いい選手はこのままの状態を続けてくれればね」と語った。この日はひっくり返されたが、最近は先に主導権を握っての試合運びが増えている。

 打線の好調を支えているのは、この日2発を放った陽岱鋼とマギーの1、2番コンビ。続く坂本、阿部、村田で走者をかえす形ができている。下位には実績ある亀井、長野を据えるオーダーが固まってきた。ただ、巨人関係者の胸中は複雑だ。若手の台頭が期待されながら、レギュラー枠を勝ち取ったのは結局ベテランばかり。この日のオーダーでは28歳の坂本と小林が最年少で、35歳の投手・内海を除いても平均年齢は32・6歳。未来あるオーダーとは、とても言えない。

 そんな今回の対戦で、巨人側から驚きと羨望の交じった視線を集めるヤクルト選手がいた。2015年にFAで獲得した相川の人的補償で移籍した奥村展征内野手(22)だ。プロ4年目の今季は、ここまで一軍13試合に出場し、打率3割。最下位に苦しむチームの希望の星となっている。

 巨人時代も素材は高く評価されていたが、古巣の関係者が一様に驚いたのは、奥村の鍛え上げられた肉体だった。あいさつを受けたスタッフは「あいつ、あんなに尻回りが大きかったっけ。上半身も分厚くなったなあ。プロの体になったね。打撃も守備もずいぶん良くなったし、やっぱりいい選手だよな」と感嘆。また「故障さえなければ、いい選手になるのはわかっていたんだよ…」とうらめしそうにつぶやく関係者もいた。

 今回の3連戦では8打数2安打だった奥村は「(一軍でプレーする姿を)お世話になった人たちに見せられるのがうれしい」と話すと、体の成長については「筋肉はついた実感はありますが、体重が変わったわけじゃない。ジャイアンツ戦で打っているから、(大きくなったように)見えるんじゃないですかね」と照れくさそうだったが…。

 巨人の“オーバー・サーティー打線”は競争の上にたどり着いた結果。自軍の若手にも、チャンスがなかったわけではない。それだけに、たくましく成長した22歳の姿が余計に輝いて見えたようだ。  

Posted by やまっち at 17:19Comments(0)TrackBack(0)ニュース